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  • 更新日:2023年11月20日

2023年7~9月中古スマホ取引数ランキング

2023年7~9月中古スマホ取引数ランキング

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iPhone格安SIM通信独自の調査の結果、中古スマホ全体の取引数は、2023年4月~6月と比べて16.8%減少しました。 新古品は23.4%減少、中古品は16.1%減少という結果です。

この記事では、 iPhone・Android・iPadの各市場の取引数の変化にくわえ、中古スマホ市場で取引数の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。

中古スマホで端末費用を抑えたい方、比較的新しい機種を安く使いたいという方は、「賢い消費」の実現に役立ててください。

※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2023年4月~6月と7月~9月を比較しています。

iPhone 8・SE(第2世代)が上位をキープ

iPhone全体の取引数は、2023年4月~6月と比べ16%減少しました。商品状態の内訳は新古品が24%減少、中古品が15.4%減少しています。

9月にはiPhone15シリーズの発売に合わせ、大手フリマアプリや中古買取・販売店がキャンペーンを実施。ユーザーが中古スマホ市場に流れたものの、9月の初速では例年ほど大きな変化はまだ見られない状況です。

ランキングは、iPhone8とiPhone SE(第2世代)がトップ10を大きく占めており、前四半期と同様、変わらず高い人気を維持しています。

特にiPhone SE(第2世代)は前四半期比1,000円程度の値下がりもあり、平均価格は2万円弱と値ごろ感がでてきました。

両機種ともに価格の安さとコンパクトなサイズ感、機能性を兼ね備えている点が支持されていると推測されます。

注目したいのはiPhone XR以外は全て、ホームボタン付き/Touch ID(指紋認証)機能が搭載されていることです。今なおTouch ID搭載iPhoneの需要が高く、根強い人気ぶりがわかる結果となりました。

ただし、9月19日(日本時間)に正式リリースされたiOS17のアップデートにてiPhone8はサポート対象外となりました。

その影響もあってか、依然高い人気が続く中でも取引数は減少傾向を見せており、より高性能でサポート対象のiPhone SE(第2世代)に人気が集中するのか、中古市場での動向に注目です。

Pixel 6aの取引数が再びトップに

Android全体の取引数は、2023年4月~6月と比べ18.4%減少しました。 商品状態の内訳は、新古品が22.8%減少、中古品が17.7%減少しています。

取引数のランキングは、前四半期4位に順位を下げたau版Pixel 6a(128GB)が、再び取引数増やし第1位に返り咲きました。

au版Pixel 6aは、前四半期比2,000円強の値下げにより平均価格は34,000円ほどとなり、さらにGoogleストアのサマーセールやauの端末購入プログラム、UQモバイルなどでの割引キャンペーンなどにより、取引数を伸ばしたと考えられます。

また、5位のドコモ版Galaxy A21(64GB)及び6位のau版Galaxy A30(64GB)が新たにランクインしたことで、Galaxy端末が存在感を増す結果となりました。

特にGalaxy Aシリーズは、スマホ初心者も安心なコストパフォーマンス抜群なモデルが多いシリーズで、ランキング表を見ての通り10,000円を切るラインナップとなっています。近年の物価高騰による、ユーザーの節約志向の高まりが影響した可能性が高いでしょう。

iPad mini4が人気急上昇

iPad全体の取引数は、2023年4月~6月と比べ30.3%減少しました。商品状態の内訳としては、新古品が8.3%増加した一方で、中古品は30.4%減少しています。

順位の変動はあるものの、ランキングの機種に大きな変化はなく、引き続きiPad Air2、iPad(第6世代)、iPad(第5世代)、iPad mini4の4機種を中心に取引されています。

前四半期との違いは、新たにソフトバンク版iPad(第7世代/32GB)が10位にランクインした点です。

iPad(第7世代)は、2019年に発売されたモデルで、ひとまわり大きい高画質なディスプレイとSmart Keyboardに対応、エントリーモデルでありながらも十分に使えるスペックも持っています。

そして、今回第1位になったドコモ版iPad mini4(16GB)は、前回調査の8位から大きく順位を伸ばしました。平均価格は前四半期より2,400円の値下げとなり12,195円、中央値12,100円まで価格が下落してきたことも、増加に繋がった要因だと予想できます。

また1位となった背景には、前四半期では1位だったiPad Air2のキャンペーン終了による、取引数の大幅な減少も影響していると考えられるでしょう。

総評

2023年7月~9月は、前四半期の2023年4月~6月と比較するとiPhone、Android、iPadのいずれも取引数が減少する結果となりました。

iPhoneに関しては、前四半期の顔ぶれとほとんど変わらない結果となりました。

引き続き、価格の安さとコンパクトなサイズ感・機能性を兼ね備えているiPhone 8が上位にランクインしていますが、サポート終了の影響を受け取引数自体は減少しています。

このトレンドが続けば、iPhone SE(第2世代)が順位を塗り替える可能性も少なくないでしょう。

Androidは、取引価格の値下げやキャンペーンなどの影響によりランクインした機種や、10,000円以下で手に入るモデルを中心に取引数が増加しています。

iPadは、引き続き安価で購入できる機種を中心に取引されていく傾向にあるでしょう。

今回の調査を通して改めて感じるのは、近年の物価高騰などの影響による節約志向の広がりから、高額端末への買い控えをするユーザーが増えていると推測できます。

さらに全体を通して見えるのが、必要十分なスペックと価格のバランスが取れたエントリーモデルが支持されていると言えます。

また、キャンペーンなどを上手に活用するユーザーが多く、取引数が大きく変動する傾向に変化はないため、今後もこのトレンドはしばらく続いていくと言えそうです。

アナリスト 菅野 辰則 ― ライター
アナリスト 菅野 辰則 ― ライター

1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ  中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。 当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。

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