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- 更新日:2020年12月18日
新型iPhone 12シリーズとAndroid秋冬モデルの発売による影響が表れる
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本記事では、中古スマホ市場で取引量の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。
中古スマホを使って賢い消費をしたい方は、ぜひ参考にしてください。
※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2020年10月と11月を比較しています。
iPhone 12シリーズへの機種変更によるメインモデルの価格変動
2020年11月のiPhone全体の取引数は、10月と比べて21.2%増加しました。
新古品は4.9%減少、中古品は25.2%と取引量が大きく増加しています。
中古品の増加は、ランキング圏外の「iPhone 11 Pro」「iPhone SE(第2世代)」「iPhone 12シリーズ」への機種変更が要因だと考えられます。
一方で新古品は、iPhone SE(第1世代)、iPhone SE(第2世代)の取引数の減少が見られます。
iPhone SE(第2世代)に関しては、11月にキャリア各社でのキャンペーンがなかったため新古品の取引数の減少が推測されます。
iPhone全体ランキングとしては順位変動はあるものの、TOP10の顔ぶれはiPhone 8とiPhone 7で変わっていません。
iPhone端末の相場価格は全体的に下落傾向で、モデルによっては前月比で10%以上下落しているものも見られます。
2020年10月末からiPhone 12シリーズが発売され、Apple StoreでのiPhone11、iPhoneXRが値下げされたことで、中古市場で取引数の多かったiPhone 7、iPhone 8は取引数は増加、取引価格は下落しています。
新型iPhone 12シリーズへの機種変更により、中古iPhone 7、iPhone 8がフリマサイトにて出品され、それに伴って中古市場での相場価格は下落していると推測されます。
▼iPhone 8(64GB) 目立った傷や汚れなし端末の相場価格 月別推移(2019年12月-2020年11月)
iPhone 8(64GB)の目立った傷や汚れのない端末で見ると、2020年4月にiPhone SE(第2世代)の発売によって大きく相場価格が下落したあとに、取引価格が落ち着いていたものの、iPhone 12シリーズの発売による下落傾向が10月から始まり、11月もその流れを引き継いでいることが確認できます。
▼iPhone 7(128GB) やや傷や汚れのある端末の相場価格 月別推移(2019年12月-2020年11月)
iPhone 7(128GB)のやや傷や汚れのある端末を同様にみてみると、iPhone SE(第2世代)と同じ傾向です。
10月・11月と取引価格は下落しており、2020年9月と比較すると2,000円ほど低い13,000円程度で取引されています。
秋冬モデル発売によって台頭したのはXperiaシリーズ
2020年11月のAndroid全体の取引数は、10月と比べて6.1%増加しました。
新古品は6.9%減少、中古品は9.3%と取引量が大きく増加しています。
新古品の減少に関しては、10月に引き続きAQUOS zero2の取引数が減少したことが影響していると考えられます。
中古品はやや傷や汚れのある端末の取引数が増加しており、その中でもランキング1位のau版Xperia XZ1を中心に取引量が増加しています。
また、Xperia XZ1に関しては、1/2/4位にランクインしています。
▼Xperia XZ1の相場価格・取引数 月別推移(2019年12月-2020年11月)
2020年7月発売のXperia 1 II/Xperia 10 II、2020年11月発売のXperia 5 IIなど、Xperiaシリーズは2020年に新モデルが高頻度で販売されているため、旧モデルのXperiaシリーズの取引数が増加していると考えられます。
ランク圏外ではあるものの、ドコモ版Galaxy A21とワイモバイル版OPPO Reno3 Aが取引数を伸ばしています。
中古Androidの全体取引数では、新古品の取引数は減少していますが、同2機種はともに新古品の取引が中心です。
ドコモ版Galaxy A21に関しては、税込22,000円で上限割引2万円が適用され、実質1円スマホとして新古品ながら13,923円で取引されています。
ワイモバイル版OPPO Reno3 Aに関しては、ワイモバイルオンラインストアによる値引きがされており、これによる転売で新古品取引数の増加があったと推測されます。
総括
iPhone市場は、9月・10月・11月のトリロジー構成で実施されたApple特別イベントで数多くのApple新製品が発表されました。
中でも、9月の同イベントで発表されたiPhone 12シリーズは4モデル発表され、10月・11月とそれぞれのモデルが発売。
iPhone 12シリーズはiPhone初の5G対応モデルとして注目を集め、2020年11月の中古iPhone市場のメインモデルの相場価格に変動がありました。
ランキング圏外ではあるものの、「iPhone X」「iPhone 11」「iPhone SE(第2世代)」の取引数が徐々に伸びています。
購入から2-3年ほど経過すると機種変更を検討するユーザーが多いため、Appleが2021年に新作モデルを発売するまではこの傾向が継続されると考えます。
この傾向が継続されるとすると、上記の3モデルのいずれかがランクインする可能性もあるでしょう。
Android市場は、2020年秋冬新作モデルが各社より順次発売されました。
キャリア各社・家電量販店などの年末商戦で、2020年秋冬新作モデルのキャンペーンが行われれば、該当の新古品および売れ行きが高いシリーズの旧モデルの中古品の取引数が増加すると考えられます。
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1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ
中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。
当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。
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